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この間、開発をサボッていた訳ではないのだが、生産に向けての試行錯誤をくり返していたのだ。 ちょうど1年ほど前に戸田精工から粉末成形のサンプルを受け取っていたのだから、開発に着手してから既に一年半以上を経過した事になる。 さいわいな事に、粉末成形を手掛けている会社も研究の一つとして面倒がらずにつき合ってくれているようだし、製品化に向けては、美容業界の鋏のメーカーとして世界的にもその技術力が認められている東光舎が力を貸してくれる事になった。 戸田精工の担当者の木村氏は、忙しくて試作が遅れた事をしきりに謝っているものの、だんだん完成に近付いている事に自信がありそうだ。 世界一のレザーを開発するという大前提を踏まえた上で、誰にでも購入が可能な範囲にコストダウンしなければ単なる美術工芸品になってしまう・・・。 ある程度の量産をして、プロが使いたくなる品質にこだわり、しかも製造が困難で誰も手掛けた事のないチタン素材の粉末成形でまとめあげようと云うのだからハードルは決して低くないのである。
サイズは旧タイプに比べてひと回り小振りになって、重量は1/2に軽減した。 まだ表面の仕上げや細かな修正が必要だが、だんだん完成に近付いてきた事だけは確かだ。 あまり軽過ぎると切れ味に影響しそうなので今度は実際に使ってみて切れ味の検証に入る予定だ。 |
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